JCI 公益社団法人泉大津青年会議所

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泉大津青年会議所について

刻石流水

【 基本理念 】
刻石流水

【 スローガン 】
未来につなぐ恩送り

 

【 はじめに 】

1958年、日本で150番目の青年会議所として泉大津青年会議所はこの地に誕生し、本年で六十五周年を迎えました。これまでの歴史をつないでこられた先輩諸兄姉の功績と、長年にわたり、我々の運動にご理解ご協力をいただいております各種団体の皆様に、まずは心より敬意と感謝を申し上げます。
本年度の基本理念は「刻石流水」としました。この言葉は、受けた恩はその人に返すのみならず、より多くの人に施すこと、そして自分が施したことは、その瞬間に忘れることを意味します。本年度、JCI泉大津が創立六十五周年を迎えることができたのも、泉大津市・忠岡町の「明るい豊かなまちづくり」のために先輩諸兄姉が熱い想いを積み重ねてこられたからです。これまで在籍された数多くの先輩諸兄姉は常に温かく、時には厳しい目で我々の運動を見守ってくださっています。六十五年の長きにわたり、様々な問題や危機があったと思います。しかし、それらの問題をその都度、後輩である我々のために解決し、会を存続させるためにご尽力頂いたからこそ、今の我々があります。我々が当たり前のように運動できていることは多くの方が紡いでこられた、数えきれない「恩」の上に成り立っています。我々は、頂いてきた恩を返すだけではなく、さらなる未来のために、先へ先へと送っていく必要があります。また、我々の運動は自分たちだけでできるものはありません。ご協力頂いてきた各種団体の皆様、運動に興味を持って参加してくださる地域の皆様の支えがあってこそのものです。すべての恩と、それに対する感謝の心を忘れず、さらに多くの人々へ「明るい豊かなまちづくり」のための運動を展開してまいります。

【 恩を未来につなげる六十五周年記念式典と事業の実施 】

JCI泉大津は六十周年記念式典の際に、七十周年を見据えて策定された「中長期ビジョン」を発表しました。しかし、2020年に始まった新型コロナウイルス感染拡大の影響の中、我々の運動は大きく制限されることとなり、方針に沿った運動が思うようにできなくなりました。そこで我々は「中長期ビジョン」の検証と再構築を行いました。策定当時に目指した未来と現状の達成度を把握するとともに、満足に運動できなかった2020年以降の厳しい情勢下でも、可能な運動を模索し発信を続けたということを、追記しました。六十五周年記念式典では、先輩諸兄姉への感謝の気持ちを示すとともに、中長期ビジョンに基づく今後の我々の活動方針と、六十周年からの5年間で行ってきた運動を発信させていただきます。そして六十五周年記念事業では、市民町民の方々に向け、我々のこれまでの歩みを伝えるとともに、今後5年間の運動方針を発信します。さらに、多くの人と触れ合うことによる、会員の成長や意識の向上も目的とした事業を展開してまいります。本年の周年記念事業ではこれまで先輩諸兄姉が行ってこられた多くの事業を振り返り、協働していただいた様々な団体の皆様への感謝を伝える機会を作ることで、多くの方々が思い出を懐古できる場を作りたいと考えます。そしてその中で、当時を知らない在籍年数の短い会員と、様々な団体の方々との交流の機会ができ、多くの事業がどんな背景や目的があって行われ、市民町民の方々からどのような評価を得ていたのかを知ってもらうことがこれからの運動の糧になると考えます。そのように、これまで積み重ねられたものを大切にし、それを未来につなげていくことこそが、感謝を忘れず、恩を未来につないでいくことになると確信しています。

【 会員交流の深化による人財育成と会員拡大 】

本年度、JCI泉大津は54名でスタートしました。これから5年間で卒業する人財は非常に多く、約30人にのぼります。このような状況の中、今後を担っていく若い会員の育成は急務となっています。そのためには様々な研修や勉強会も必要ですが、参加しやすい環境づくりと多くの会員と交流する機会がなによりも大切です。本年度におきましては様々な形の会員交流や研修を数多く実施し、これまでの歴史や出来事、思い出を生の声で伝える機会を増やすことで、能動的にJC運動に参加する会員の育成を行います。そして会員拡大においても、会員同士の交流は必要不可欠です。人は楽しい、ためになると思うからこそ、大切な友人や知人を紹介できます。楽しいと感じるポイントは千差万別ですが、会に入った以上、一人では感じ得ない体験や経験をしてほしいと思います。様々な事業を行っていく中で、会員間の交流が増えていき、会員一人ひとりが楽しめる団体になれば、自然と紹介が紹介を生み、多くの新たな仲間と巡り合えるであろうことを確信しています。そして個々のつながりを更に広げていくとともに、当青年会議所のことを知っていただくために、二度の異業種交流会を開催し、さらなる会員拡大につなげてまいります。

【 誰もが参画できる組織運営と戦略的な広報運動の実施 】

青年会議所のやるべきことは問題解決であり、持続可能な運動です。我々の運動一つ一つになぜそれを行うに至ったのかという背景と、何を解決するのかという目的がなければなりません。我々が最も時間と労力をかけて考えるべきは、その背景を元に、いかに目的を達成し、問題を解決するのかという点です。しかし、昨今では数多くのルールや慣例に縛られることや、資料の複雑化や形骸化により、本来であれば最も時間を割かなければならない部分が疎かになってしまうことが多々ありました。本年度は、時間に追われずに、会員全てが参画できる運動を実施していくために、ものごとの本質をしっかりと紐解き、変革すべきところは変革していくとともに、余裕をもったスケジュール管理を一部の会員だけではなく、組織全体で行っていくことで、誰もが組織運営しやすい環境を整えていくことに注力します。広報面におきましては、ここ数年で泉大津青年会議所は様々なSNS媒体の活用を行ってきました。しかし、内外において、これらの広報活動が広く認知されているかと言えばそうではありません。そこで、従来の広報運動は踏襲しながらも、我々の名前を拡げるという手法を見つめなおし、我々が主となって考えた「地域の名物」を我々が積極的にPRし、それが認知されることにより、結果的に我々の知名度向上につながると考えます。

【 防災意識を高める運動の実施 】

現在、日本各地で異常気象による豪雨災害や土砂災害が頻発しており、各企業ではBCP(事業継続計画)が求められ、緊急時において事業継続・早期復旧を図ることが重要視されています。5年前、泉大津青年会議所が創立六十周年を迎えた年、台風21号の猛威が大阪府を襲いました。とりわけ泉大津市・忠岡町の被害も甚大で、電気がつかない、水がでないという声も多々ありました。この台風をきっかけに泉大津市・忠岡町の防災への機運が高まったと感じています。しかし、平時において、高い意識を持ち続けることは困難です。過去の出来事は風化させず、より良い未来になるよう、良い形でつないでいかなければなりません。そのために、地域に根差す団体である我々は、定期的に防災意識を喚起し、意識を向上させる事業を行う必要があると考えます。また、防災という括りの中には減災もあります。減災とは、災害が起きることを防ぐのではなく、起きるという前提のもと被害をいかに軽減させるのかということを目的とする点です。大きな括りでの防災においては個人でできる取り組みは少なく、行政に頼らざるを得ないことがほとんどですが、減災におきましては個人、家族単位での取り組みで大きな違いが出るため、日頃からの備えが大切です。有事の際に何があれば助かるのか、どんな準備があれば自分や家族を守れるのか、想像力を働かせ様々な事態をイメージすることで、防災意識の向上を促す運動を行います。

【 人とのつながりの大切さを伝える青少年育成運動の実施 】

我々は自分の自覚していないところで数多くの大人に支えられ、助けられ成長してきました。この恩はこれからを背負っていく子供たちに送っていかなければなりません。昨年度、わんぱく相撲泉大津場所を、2年ぶりに開催することができました。しかし、会場には人数制限がかかり、2019年以前より少ない人数での開催となりました。本年度におきましては、関係各所との連携を密に図るとともに、昨年以上の工夫を凝らすことで、一人でも多くの参加者を募ります。また、我々は昨年より中長期を見据えて、三カ年での中高生向けの運動を実施しています。昨年は社会に出る前の第一歩としてゆめを持つ大切さ、自分の考えを言葉にする難しさを体感していただきました。本年におきましては、社会に出た時を想定し、マナーの大切さや目上の人とのかかわり方などを伝えていきます。そして、昨年から共通するテーマである、周りを見渡せば多くの人が支えてくれている、自分は一人じゃないということを更に浸透させていきます。子供たちは成長するにつれ、学校や集団という枠から外れ、一人の大人になっていきます。そのとき、他者に相談できる環境があることは非常に大切なことです。誰もが一人では生きられず、生きていることは一人ではないということを示すとともに、その環境が近くにもあるのだということを伝えていきます。また、普段生活していることが決して当たり前ではなく、多くの人の支えの上で成り立っているということを理解してもらい、自分を取り巻く人と人とのつながりの大切さを伝えることで、恩を感じる心、そしてそれを他者に対しても分け与える心を持つ青少年の育成に取り組んでまいります。

【 最後に 】

我々青年会議所はまちづくり・人づくりの団体ですが、入会当時から青年会議所運動に共感して入会する人は少数です。各々が様々な考えの中で運動に参加していき、その中で地域の人々の笑顔を見たり、感謝の言葉をかけられたりすることで、気づけばまちのため、人のため、仲間のために能動的に行動する人へと成長していきます。しかし、運動への参加のきっかけはいつの時代も人と人とのつながりがあったからではないでしょうか。熱い想いを持った先輩諸兄姉がその思いをつないでいくべく行動してきたからこそ今があり、六十五周年を迎えられたのだと思います。本年度、このような大役を仰せつかった私も、入会当初から現在のように行動できたかと言えばそうではありませんでした。そんな私が参加していくきっかけになったのは、多くの先輩諸兄姉や仲間たちが声をかけてくれたそのおかげで、それまでの人生では考えられない多くの経験を得ることができました。多くの方々との“人と人とのつながり”なくして、今の私はあり得ません。私がこれまでいただいてきたこれらの経験をすべての会員に味わってもらうために、様々な機会や活躍の場を提供してまいります。そうすることで、一人でも多く能動的に行動できる会員を増やしていくことが、私のできるJCI泉大津への恩返しであり、これからを見据えた「未来につなぐ恩送り」であると確信しています。長きにわたり受け継いできたJCI泉大津ならではの和気藹々とした雰囲気、一致団結して行動する団結力、率先励行の精神を継承していけるよう邁進してまいります。本年一年間、どうぞよろしくお願い致します。

【 基本方針 】

1.恩を未来につなげる六十五周年式典と事業の実施

2.会員交流の深化による人財育成と会員拡大

3.誰もが参画できる組織運営と戦略的な広報運動の実施

4.防災意識を高める運動の実施

5.人とのつながりの大切さを伝える青少年育成運動の実施

公益社団法人泉大津青年会議所
第六十五代理事長 寺田 雄介

 

 
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